中古マンションを購入する際、重要な要素として考慮すべきとされるのが、「築年数」です。
新しいマンションは見た目が美しいものの、価格は高くなる傾向があります。
一方で、古すぎるマンションは購入後の修繕費用が気になります。
そこで今回は、築15年の中古マンションを例に取り、どのような点に注目すれば良いのかを紹介します。
築15年の中古マンションは、古いのか新しいのか?
中古マンションの築年数と購入判断
中古マンションを検討している方々の中には、築年数を目安に購入判断を迷われる方もいるかもしれません。
中古マンションは、築年数に応じてそれぞれ異なるメリットやデメリットがあるため、一概には言えません。
しかし、ひとつの指標として「築15年」という年数があります。
築15年と聞くと、古い印象を受けるかもしれませんが、最近建てられたマンションでも築15年のものは、建築技術の向上などのおかげで保存状態が良いものが多く存在します。
外見上ではあまり古く見えないのです。
それにも関わらず、マンションの価格は15年以上経過すると下がるため、新築と比べて非常にコスパが良いと言えます。
そのため、築15年の中古マンションはおすすめできる築年数と言えるのです。
劣化状況に注意すべきポイント
築15年以上経過したマンションを購入検討する際には、劣化状況について細かく確認する必要があります。
最近のマンションは保存状態が良いため、目立った劣化が見られないようにも思えますが、具体的に購入を検討する段階になると、さらに詳しく劣化状況を確認する必要があります。
特に注意すべきポイントを以下に挙げます。
【共用部】外壁タイルの状況
建物の外壁がタイル張りの場合、築10年以上経過すると、徐々に劣化が進み、場合によっては一部が剥がれ落ちていることもあります。
【共用部】鉄部塗装
マンションの共用部分である手すりや柵などの鉄部は、劣化が早い傾向にあります。
管理状態の良いマンションでは定期的に鉄部の塗装が行われ、綺麗な状態が保たれていますが、塗装が剥げていたり、鉄部が錆びている場合は注意が必要です。
【共用部】機械式駐車場
意外と見落とされがちなのが、マンションに導入されている機械式駐車場です。
特に都内のマンションでは敷地面積が限られているため、機械式駐車場を導入しているケースが多く見受けられます。
機械式駐車場はその規模によりますが、維持やメンテナンスには高額な費用がかかります。
特に屋根のない機械式駐車場は劣化が早いため、事前にチェーンやパレットなどの部品の劣化具合を確認しておくことが重要です。
耐震性能
壁や通路の亀裂なども確認しましょう。
最近の築15年目のマンションは、原則として耐震基準を満たしていることが前提となっていますが、最近は大きな地震が多発しているため、建物の壁や通路に亀裂が入っていないかなど、最低限の確認は必要です。
これら共用部分の修繕には施工費用が1000万円を超えることも少なくありませんし、その費用は修繕積立金から支出されます。
メンテナンス状態が悪い場合は、今後修繕積立金が増える可能性もあるため、注意が必要です。
専有部
水回りの劣化も確認しましょう。
築15年目のマンションでは、水回りの設備も新築時に比べて劣化していることがあります。
特に排水管については売主が定期的な清掃を行っていない場合、内部がかなり劣化している可能性もあります。
まとめ
付帯設備の交換状況を事前に確認しましょう 中古マンションを購入する際には、特に給湯器やキッチンのガスコンロやIHコンロなどの付帯設備の交換状況に注意が必要です。
これらの付帯設備は一般的には10年程度での交換が推奨されていますが、一部の製品は10年以上も問題なく使用できる場合もあります。
したがって、築15年目であっても新築時に設置されたものがそのまま使用されている可能性もあるので、購入前に必ず確認しましょう。
中古マンションを購入するメリットとデメリット 中古マンションを購入することには以下のようなメリットがあります。
まず、価格が新築マンションに比べて割安であることが挙げられます。
特に築15年を経過しているマンションは、新築と比べると非常にお得な価格になっています。
また、中古マンションは購入後に自分自身の好みに合わせてリフォームすることができます。
一方、中古マンションを購入する際のデメリットとしては、今後の維持コストがかかることがあります。
中古のマンションは既にある程度劣化しているため、設備の交換費用やメンテナンスにお金がかかる可能性があります。
そのため、自分のライフスタイルに合った築年数のマンションを選ぶことが重要です。
また、中古マンションを購入する場合には築年数にも注意が必要です。
例えば、住宅ローン減税の適用要件として、マンションなどの耐火建築物は築25年以内、その他の建物は築20年以内で取得する必要があります。
築年数の制限を守ることも忘れずに心掛けましょう。