予算を抑えて手に入れることができる中古住宅は、新築物件に比べてコストパフォーマンスが高いと言えます。
中古物件を実際に内覧する際には、どのようなポイントをチェックすれば良いのでしょうか。
「内覧・内見」とは、気になる物件の内部を実際に見学することを指します。
新築物件の場合、建物が完成するまで部屋のイメージを得ることはパンフレットや映像でしかできません。
中古物件の場合は現地を実際に訪れることで、住み心地や環境を直接確認することができるのが利点です。
もし売主が現在住んでいる場合、近隣の情報や周辺の穴場スポットなど、住んでいる人にしか知られていない情報を聞くこともできるかもしれません。
この記事では、限られた時間の中で内覧を行う際に確認すべきポイントについて詳しく解説します。
内覧前の事前準備・持ち物
内覧に行く前に、準備をちゃんとしておかないと、大失敗する可能性があります。
ですから、最初にしっかりと事前準備をしておきましょう。
具体的には、Googleマップを使用してバーチャルでその家を散策してみることがおすすめです。
さらに、絶対にその家に持って行きたい家具がある場合は、事前に採寸をしておくことも大切です。
Google マップで事前に確認
Googleマップでは、ストリートビューという機能があります。
画面右下にあるオレンジ色の人のアイコンをクリックすると、実際の風景が表示されます。
このストリートビュー機能を使って、内覧予定の物件の周辺をバーチャルで散策してみましょう。
バーチャルながらも、道路の広さや周辺の店舗など、雰囲気をよく把握することができます。
また、駅から自宅までのルートや、小中学校から自宅までのルートも、インターネット上で歩いてみることができます。
その結果、想像以上に坂道があったり、信号が多かったり、学校周辺が狭いことが発見されるかもしれません。
さらに、購入したい物件の正面に建設中の建物があるかもしれません。
バーチャル上で散策することで、不安要素を洗い出し、内覧当日に直接確認することをおすすめします。
絶対持っていきたい家具があれば事前に採寸
新しい住居に移る際、持ち込みたい家具があれば、事前にその家具の寸法を測っておくことをおすすめします。
また、内覧の際には、その家具を設置する場所と家具を搬入するための入り口を確認することも大切です。
持ち物|筆記用具、メジャー、スマホ(カメラ)
いくつかの物件を見ると、頭の中が混乱してしまい、正確な情報を覚えにくくなることがあります。
だからこそ、内覧で得られた情報を忘れずに持ち帰るためには、以下のアイテムを準備しましょう。
間取り図、筆記用具、メジャー、カメラ(スマホでもOKです)です。
まず、間取り図を用意しましょう。
物件の内部のレイアウトや部屋の配置を図面で確認することができます。
これに加えて、筆記用具も用意しましょう。
間取り図に直接、気になるポイントやマイナスな点、プラスな点などをメモすることができます。
さらに、メジャーも必要です。
気になる部分の寸法を計測することができます。
たとえば、家具を配置したり、ドアや窓のサイズを確認したりする際に役立ちます。
そして、カメラも持参しましょう。
ただし、撮影する際は必ず売主から許可を得ましょう。
カメラを使って撮影することで、後で物件の詳細をリアルに represenることができます。
以上のアイテムを準備することで、内覧中に得た情報を正確に記録できます。
内覧の目的を意識する
中古物件の内覧では、新築物件とは異なり、傷や汚れがあることは当然です。
しかし、ただ単に欠点を探すだけではなく、内覧の目的を明確にする必要があります。
緊張してどこを見れば良いかわからなくなることもあるかもしれませんが、次の3つの目的に集中することが大切です。
これらの目的を頭に入れておけば、大きなミスをすることはありませんので、是非心に留めてください。
まず、内覧の主な目的の1つは、物件に存在する問題や不具合を確認することです。
中古物件では、壁の小さなへこみやバスルームの一部の傷など、一部の傷や汚れは普通に見受けられます。
しかし、重大な欠陥や修理が必要な箇所がないか、注意深くチェックすることが重要です。
例えば、シロアリの被害、電気配線の劣化、水漏れなどの問題があるかどうか確認することが求められます。
もう一つの目的は、自分たちの生活に適しているかどうかを判断することです。
それぞれの家族や個々のライフスタイルに合った間取りや設備が備わっているかを見極める必要があります。
例えば、家族が増えた場合に必要な部屋や収納スペースは十分か、キッチンやバスルームの広さは使用に耐えうるか、庭や駐車場の条件は満足できるかなど、自分たちのニーズに合致しているかどうかを確認しましょう。
最後の目的は、将来的な資産価値や投資としての見通しを考慮することです。
中古物件を購入する場合、将来的な売却や資産価値の上昇についても考える必要があります。
したがって、周辺地域の発展やインフラの整備、物件の立地条件など、将来的な見通しを評価することが重要です。
また、物件の状態やリフォームの必要性も将来の投資計画に影響を与えるかもしれませんので、細かな点にも目を向けましょう。
以上が中古物件の内覧において意識すべき3つの目的です。
ただし、これらの目的に集中することで、理想的な物件を見つけることができますので、必ず頭に入れておいてください。
この物件が本当に欲しいか判断する
この物件に住むことを考える際、感覚を使って評価してみましょう。
五感を鋭敏に使って、感じることができるかどうかを確かめましょう。
また、騒音や臭いについては、個人の感じ方には差がありますので、自分自身が忍耐できるレベルなのかを確認してください。
致命的な不具合があれば購入しない
もし施行の問題や日当たり、騒音などの深刻な欠点によって、購入することが躊躇われるのであれば、たとえ値下げのオファーがあったとしても、購入を見送ることがおすすめです。
多少の不具合は事前に確認をする
もし現地で問題が起きた場合、それが比較的簡単に修理できるものであれば、営業担当者や物件所有者にその問題を報告し、引き渡し前に修理してもらうか修理費を引き下げてもらいましょう。
中古マンションを購入するときの内覧チェックポイント
一戸建てと中古マンションでは、見るべき個所も違ってきます。具体的にどうしたらいいか見ていきましょう。
共用部分
マンションは共用部分と専有部分に分かれます。共用部分とは部屋の外側・専有部分とは部屋の内側と考えておいてください。
エントランス、郵便受け、ゴミ置き場
メールボックスには、広告や宣伝のチラシが溜まっていたり、床にチラシが散乱していないかを確認します。
掲示板の内容には、自分が気になる点はないかをチェックします。
もし「22時以降は静かにしてください」とか「共用廊下に自転車を置かないでください」といった掲示物があれば、売主や不動産会社にその状況を確認する必要があります。
また、ごみステーションは清潔に保たれており、ごみの分別も適切にされているかを確認します。
エントランスやエレベーターの清掃状況も確認して、定期的に掃除されているかを確認します。
これらのチェックポイントは管理状況が良好であるかどうかを確認するために行います。
建物の外周
ごみは放置されず、定期的に清掃されていますか?
また、植栽は適切に手入れされ、枯れたまま放置されていませんか?
これらのチェックポイントでは、管理の質が確認され、また住民のモラルの高さもうかがえます。
外壁、廊下
まず、外壁には大きなひび割れや錆など目立つ劣化がないか、注意深く見てみましょう。
外壁の劣化は建物の耐久性に関わる重要な要素ですので、確認する必要があります。
次に、廊下に設置されている滑り止めシートが剥がれていないか、確認してください。
滑り止めシートは人々の安全を守るために重要な役割を果たしていますので、剥がれていないかを確認する必要があります。
さらに、建物が計画的に修繕されているかを確認するために、チェックを行います。
計画的な修繕は建物の状態を維持し、将来の問題を予防するために重要です。
修繕計画に沿って修繕が行われているか、確認する必要があります。
専有部分
続いて専有部分を見ていきましょう。
間取り、天井の高さ
家族のメンバーの数に応じて使い勝手の良い間取りや広さを考えることは重要です。
例えば、家族が多い場合は、個々のスペースが必要となるので、広い面積や十分な部屋数が必要です。
一方、家族が少ない場合は、コンパクトな間取りや省スペースの設計が適しています。
また、天井の高さも重要な要素です。
低い天井の場合、圧迫感を感じやすく、部屋全体の広さを狭く感じることがあります。
家族が快適に過ごせるように、天井の高さにも注意が必要です。
ただし、マンションの場合、大規模な改装を行うことは難しい場合があります。
例えば、台所や風呂場の位置などは、ほとんど変更できないことが多いです。
そのため、使いやすい間取りかどうかを検討する際には、既存の配置を考慮する必要があります。
トイレ、風呂、洗面所
部屋にはカビは生えていませんか?
湿気や水漏れなどでカビが発生している可能性がありますので、注意が必要です。
また、配管から不快なニオイが上がってこないかも確認しましょう。
詰まりや排水の問題が原因でニオイが発生することがありますので、配管の状態を確認してください。
洗濯機を設置する場所は十分なスペースが確保されていますか?
洗濯機は十分なスペースを必要としますので、壁や家具との間に適切なスペースがあるかを確認してください。
さらに、追い炊きや乾燥機など、希望する設備は設置されていますか?
必要な機能が揃っているかを確認してください。
もし、水回りの交換リフォームを行う予定がない場合は、クリーニングして汚れを取り除くことができるくらいの程度に汚れているかも確認しましょう。
汚れがひどい場合は、清掃やメンテナンスを行う必要があるかもしれません。
キッチン
キッチンの配置は、使用する際に便利な位置になっていますか?
冷蔵庫や食器棚、食器洗い機など、予定通りに設置できるかどうかは問題ありませんか?
また、シンクやガスコンロの高さはあなたに合っていますか?
天井、壁
この部屋に水が漏れているかどうか、またはそれによってシミやカビが発生しているかどうかを注意深く確認してください。
また、クロスにゆがみやひび割れがないかも確認してください。
これらの問題は、壁や天井に不自然なシミがある場合にも見つかる可能性があります。
シミがある場合は、ルーム内に漏水や雨漏りの問題がある可能性がありますので、それもチェックしてください。
このような問題は、早期に発見して対処することが重要です。
床
フローリングや畳の床の状態を確認するために、以下の点を注意してください。
まず、床の傾きを感じることがありますか?
歩いていると、床がブカブカと浮いている感じや、歩くと音がすることはありませんか?
また、フローリングや畳の状態も確認しましょう。
フローリングには大きな劣化が見られるでしょうか?
傷やひび割れ、変色などがありませんか?
畳には破れやへこみがないかも確認してください。
もし床下に水が漏れていると、床は浮いてしまうことがあります。
床下の状態も確認してください。
床下に水の漏れや異常な湿気、カビのような現象はありませんか?
フローリングや畳の劣化がある場合、引き渡し前にリフォームを依頼してみるか、値引きを交渉することも検討してみましょう。
建物の状態が良くない場合、補修や交換が必要になる可能性がありますので、早めに対処することが大切です。
方角、日当たり
お住まいのベランダは、どの方角を向いているのか、そして日当たりは良いのか悪いのか、確認してみましょう。
日当たりが悪い部屋は、湿気がこもりやすくなりますので、カビや結露の発生に注意が必要です。
また、風通しも重要ですので、通風が良いかどうかも確認しておきましょう。
ただし、時間や季節によっても日の当たり方が変化する場合もありますので、売主に確認することもおすすめです。
また、高層マンションが隣接している地域では、ビル風が発生することもありますので、それも考慮しておくと良いでしょう。
眺望、騒音
ベランダからの景色はどのような感じですか?
周囲には他の建物がどのくらいの距離にあるのでしょうか?
また、近くに鉄道や商業施設、工場などの騒音が影響するようなものはありませんか?
さらに、上下左右の住人の生活音や声は聞こえないのでしょうか?
収納
この部屋はスペースが十分にあり、使いやすいでしょうか?
また、カビは発生していないですか?
クローゼットの扉はスムーズに開閉できますか?
また、クローゼットにかける衣類用のバーはぐらつきや不安定さはありませんか?
押し入れのふすまもスムーズに開閉できますか?
窓、建具(ドア・扉)
ドアや窓の開け閉めは滑らかに行えますか?開口部の周囲にすき間や亀裂はありませんか?
ドア枠や窓枠は傾いていませんか?
玄関ドアは故障していませんか?
窓ガラスはペアガラス(二重ガラス)ですか?
ドアや窓がスムーズに開け閉めできない場合、建物自体が傾いている可能性も考えられます。
もし気になるなら、専門家に調査を依頼するといいでしょう。
玄関ドアの外側は共有部分のため、リフォームや塗装が制限されることもあります。
窓ガラスがペアガラスであれば、結露が少なくなり、断熱や防音の効果も期待できます。
臭気
この物件には、カビや下水の臭いはありませんか?
また、以前にこの物件でタバコを吸われていた方はいらっしゃいますか?
ペットを飼っていたことはありませんか?
不快なニオイがないか、鋭い嗅覚を使って注意深く確認しましょう。
営業担当者によっては、「クリーニングすれば、ニオイは消える」と言って逃げようとすることもありますが、実際には下水や配管からのニオイはクリーニングしても解消されない可能性があります。
マンションの周辺環境
最後にマンションの周辺の環境をチェックしましょう。
利便施設の距離と環境
周辺にはスーパーマーケットやコンビニエンスストア、公園、学校がありますか?
それらは近い位置にありますか?
また、最寄りの駅までの徒歩所要時間はどのくらいですか?
そして、近道が存在しますか?
街路灯や歩道は適切に整備されていますか?
周辺に騒音や悪臭、不快な施設はありませんか?
ただし、年中無休のスーパーマーケットや娯楽施設が近くにある場合、夜間の騒音や照明の明るさに悩まされることもあります。
また、飲食店がすぐ近くにある場合や、1階に店舗が入っているマンションの場合、ニオイも確認しておくことが重要です。
中古一戸建てを購入するときの内覧チェックポイント
一戸建てと中古マンションでは、見るべき個所も違ってきます。具体的にどうしたらいいか見ていきましょう。
家の外周
家の外周は誰もが目視でチェックできる場所になります。売主様に失礼にならないよう配慮しながらポイントを押さえて確認しましょう。
外壁、基礎
壁面には、ひび割れや傾き、歪みなどがないか注意深く確認してください。
特に、基礎のコンクリート部分には大きなクラック(ひび割れ)がないかを重点的に調べてください。
また、サイディングの継ぎ目のコーキングが劣化して剥がれていないかも確認してください。
継ぎ目から雨水が侵入する可能性があるため、外壁塗装のメンテナンスが計画的に行われているかも確認します。
これには、外壁の塗装が剥がれていないか、塗装の色あせや変色がないか、また補修が必要な箇所がないかなど、細部まで丁寧に点検する必要があります。
メンテナンスが適切に行われているかを確認することで、壁面の劣化や雨水の浸入を防ぐことができます。
家の内部
続いて家の内部を見ていきましょう。
間取り、天井の高さ
家族の人数に合わせた間取りや面積は、プランニングする際に重要な要素です。
家族が多い場合、十分なスペースが必要になるかもしれません。
そのため、十分な個室や収納スペースがあるかを確認することが重要です。
また、天井の高さも考慮すべきポイントです。
天井が低いと圧迫感を感じることがありますので、家族が居心地の良い空間を作るためには、天井の高さにも注意を払う必要があります。
大規模なリフォームを行う場合には、キッチンやバスルームなどの位置を変更することは金額を膨らませる要因になります。
ですので、使いやすい間取りかどうかを十分に検討することが大切です。
トイレ、風呂、洗面所
この物件にお住まいになる前に、まずはいくつかの重要な点を確認しておくことをおすすめします。
まずは、カビが発生していないかを確認してください。
カビは湿った環境で繁殖しやすく、健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。
壁や天井、床などの表面を注意深くチェックしましょう。
また、配管から不快なニオイが上がってこないかも確認しておいてください。
配管の問題は快適な生活に影響を与える可能性がありますので、特に排水口の周りやトイレの近くなど、ニオイが発生しやすい箇所を注意深くチェックしましょう。
洗濯機を置くスペースも重要なポイントです。
洗濯機は振動や騒音を伴うことがありますので、十分なスペースを確保しておくことが大切です。
洗濯機の設置場所を確認し、スペースの広さを測ってみましょう。
さらに、追い炊きや乾燥機などの設備が希望通りに設置されているかも確認しておきましょう。
これらの設備は快適な生活を送るために重要な役割を果たすことがありますので、物件に設置されているかどうかを確認しておくことが必要です。
また、風呂やトイレの窓の構造にも注目してください。
防犯上の問題がある場合、不安な思いをする可能性がありますので、窓の位置や鍵の付いているかどうかなどを確認しましょう。
最後に、水回りの交換リフォームを行う予定がない場合は、クリーニングで許容できるくらいの汚れがあるかも確認しておくことをおすすめします。
特にキッチンやバスルームは日常的に使用するため、清潔な状態を保つことが重要です。
汚れや傷などが気になる場合は、オーナーに相談してクリーニングを行ってもらうようにしましょう。
以上、この物件にお住まいになる前に確認しておくべきポイントについて詳しく説明しました。
ぜひこれらのポイントをチェックして、快適な生活を送るための準備を整えてください。
キッチン
このキッチンの配置は使いやすいですか?
食器棚、食洗機など、予定の設備の配置は問題なくできますか?
シンクやガスコンロの高さは適切ですか?
天井、壁
水漏れによるシミやカビがないか、確認してください。
また、クロスがゆがんでいたり、ひび割れがないかもチェックしてください。
天井や壁に不自然なシミがある場合、漏水や雨漏りの可能性があることに気をつけてください。
床
お部屋を歩かれて、傾きや床がブカブカと浮いていたり、歩くと音がしないか感じられましたでしょうか?
また、フローリングに大きな劣化や畳の破れは見受けられませんでしたか?
床がブカブカと浮いていたり、歩くと音がする場合、これは床下に水が漏れている可能性が考えられます。
漏水やシロアリの被害、さらには不動沈下といった問題が生じている可能性もあります。
お部屋の床が浮いてしまうと、使用する際に不便な状況が生まれてしまいますので、早急に対処する必要があります。
また、フローリングや畳の劣化も大切なポイントです。
引渡し前のリフォームを行うか、値引きを相談してみるのも一つの手です。
劣化が進んでいる場合、修繕費用や交換費用はかかってしまいますが、快適なお部屋作りには欠かせない要素ですので、適切な対策を考えてください。
以上、床の状態に関してお伝えしましたが、お気をつけください。
お部屋の居住性や快適性を向上させるために、必要な措置をお取りいただければ幸いです。
方角、日当たり
リビングの位置や向きは、日本の方角によって決まることがあります。
日本では、主に南向きまたは南東向きの部屋が好まれます。
なぜなら、南向きの部屋は一日を通して日がよく当たり、明るく暖かい雰囲気を作り出すからです。
日当たりが悪い部屋では、カビや結露の発生が心配されます。
カビは湿度が高い環境で繁殖するため、日光があまり当たらない場所ではカビの発生リスクが高くなります。
同様に、結露も湿度が高いと生じやすいです。
結露は、窓や壁などの冷たい表面に水蒸気が触れることによって生じます。
したがって、日当たりが悪い部屋では結露の可能性が高まります。
西日が気になる間取りもあります。
西日は午後になると一番強く射すため、特に夏の暑い時間帯になると部屋が熱くなる可能性があります。
西日の方角の部屋では、カーテンやブラインドを活用して、日差しを遮ることができると良いでしょう。
ただし、日の当たり方は時間や季節によっても変わるため、詳細な情報は売主に確認することがおすすめです。
売主は部屋の日当たりについて正確な情報を提供してくれるでしょう。
特に、部屋の向きや周囲の建物や樹木の配置など、日差しに影響を与える要素について詳しく教えてくれるはずです。
眺望、騒音
隣に建つ建物との距離は、おおよそどのくらいですか?
また、近くに線路や商業施設、工場などがある場合、その騒音の影響はありますか?
さらに、隣の家の声や生活音は聞こえないでしょうか?。
収納
この部屋の収納スペースは使いやすいですか?
スペースが十分にありますか?
カビや湿気はありませんか?
カビの発生や湿度の問題はありませんか?
押し入れの襖の開閉はスムーズですか?
襖を開け閉めする際に問題はありませんか?
クローゼットの扉の開閉はスムーズですか?
扉を開け閉めする際に問題はありませんか?
クローゼットの開閉はスムーズに行えますか?
収納スペースを奥まで見せていただけますか?
窓、建具(ドア・扉)
ドアや窓を開け閉めする際に、動作はなめらかですか?
開くことや閉まることにおいて、周囲に隙間や割れがありませんか?
ドア枠や窓枠は傾いていませんか?
玄関のドアに何か故障や不具合はありませんか?
窓ガラスは二重ガラスですか?
もしドアや窓の開閉がスムーズでない場合、建物自体に傾きの可能性があるかもしれません。
もし気になる場合は、専門家に調査を依頼することをおすすめします。
また、窓ガラスが二重ガラスであれば、結露の発生を抑える効果があり、断熱性や防音効果も高まります。
臭気
この物件では、カビや下水の臭いはしないかどうかを確認しましょう。
また、以前にタバコを吸っていたかどうかや、ペットを飼っていたかどうかも聞いてみましょう。
不快なニオイがするかどうかを確認するために、自分の嗅覚を研ぎ澄ませましょう。
営業マンは、問題があることを隠すために「クリーニングをすれば消えます」と言ったり、「家主の家具が無くなれば大丈夫です」と言ったりすることがありますが、実際にはそれが問題解決につながるとは限りません。
たとえクリーニングをしても、下水や配管からのニオイが完全に解消されない可能性もありますので、注意が必要です。
家の周辺環境
最後に周辺環境も確認しましょう。
利便施設の距離と環境
この住宅の周辺には、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、公園、学校が近くにありますか?
また、駅まで徒歩でどのくらいの時間がかかるのでしょうか?
もしかしたら近道があるのでしょうか?
また、街灯や歩道はちゃんと整備されているでしょうか?
夜間の安全性を考えると、これは重要な要素です。
また、騒音や悪臭、不快な施設は近くにありませんか?住環境の快適さを考慮すると、こうした問題も気になるところです。
もし提案物件が私道に面している場合、道路に車や各種の物を放置している人はいないでしょうか?他の住民との問題や、通行の妨げになる可能性もあるため、要確認です。
また、提案物件が年中無休のスーパーや娯楽施設に近く位置している場合、夜間の騒音やまばゆい照明の明るさに悩まされることも考えられます。
さらに、すぐ近くに飲食店がある場合は、ニオイも気になるかもしれません。
売主様や不動産会社に内覧時に質問したい項目
せっかく内覧に行ったのであれば、売主様に質問させていただくことも有効な手段です。
売主様にお伺いしたいこと
一部の売り手は、物件の魅力的な点のみを強調します。
もし物件自体に自信があるのなら、「どうぞご自由に内覧してください」という姿勢で案内してくれるでしょうし、難しい質問にも可能な限り対応してくれます。
一方で、案内できない部屋があったり、質問を避けたりする売り手には注意が必要です。
もしご質問がある場合は、営業担当を通じて確認してもかまいません。
隣や上下階の住民について
お住まいの地域では、周囲の方々とのお付き合いはありますでしょうか?
ご近所の方々のご家族の構成や個々の人柄についても、ご存じでしょうか?
また、お住まいのお部屋が他の階や隣のお部屋に比べて物音が気になることはありますか?
例えば、足音や物を動かす音など、近隣住人の生活音に敏感になるような場合もあるかもしれませんね。
不動産会社を通して確認したいこと
不動産会社には、遠慮なく聞きたいことを聞きましょう。売却理由やリフォームした箇所等の情報は売主様御担当の不動産会社であれば把握しています。
内覧で守るべきマナー
内覧するにも最低限のマナーがあります。あまりマナーが悪いと売主様から「あの人には売らない」と言われてしまうこともあります。
居住中の場合に気を付けること
中古物件では、家主がまだ住んでいるケースが一般的です。
売主としては、ぜひ良い人に購入してもらいたいと考えています。
内覧時の印象を良くし、スムーズな交渉を進めるために、しっかりとマナーを守りましょう。
最初にきちんと挨拶をしましょう。
一番大事なのは、素足で部屋の中に上がらないことです。
靴を脱ぎ、履き物を持って上がることを忘れずにしましょう。
また、部屋のドアや収納の扉を開ける際には、家主に断りを入れることが重要です。
許可を得てから、丁寧に開けるようにしましょう。
さらに、写真を撮りたい場合には、必ず許可を得ることも大切です。
家主の了承を得た後でないと、写真は撮影できません。
リフォームを考えている場合
もし中古物件を購入して大規模なリフォームやリノベーションを計画している場合、まず建物の構造上の制約や問題がないか、そして水回りの移動が可能かどうかを事前に必ず確認しましょう。
具体的には、内覧前にリフォーム会社やリノベーション会社を探し、内覧の際に同行してもらい、希望のリフォームが実現可能かどうかや費用などを見てもらう方法があります。
また、不動産会社の中には物件探しからリノベーションまでワンストップサービスで相談できるところも増えています。
特にマンションの場合は、管理規約によってリフォーム内容が制限されていたり、建物の構造上、壁の位置を変更できない場合があるため、注意が必要です。
したがって、希望するリフォームが実現できるかどうかを、リフォーム会社や不動産営業担当者に確認してもらうことが重要です。
気になる部分はホームインスペクションも活用
物件の内覧を終えて、気に入ったけれども床がきしむなど、気になる点がある場合には、ホームインスペクションをおすすめします。
ホームインスペクション(住宅診断)とは、建築士などの専門家が建物を診断してくれるサービスのことです。
このサービスでは、床下や屋根裏の点検口や家の傾きなどもチェックしてもらえます。
購入前に、重大な構造上の欠陥がないかどうかを確認し、メンテナンスの必要性や修繕費用などを含めて客観的に診断してもらえるので、中古物件の取引も安心して進めることができます。
また、インスペクションの結果に基づいて購入を見送る場合や価格交渉の材料とする場合もあります。
売主側としても、売却後のトラブルを避けることができるので安心です。
このサービスの費用は、戸建ての場合でも簡易なものでおおよそ5万円から7万円程度です。
ホームインスペクションを行うタイミングとしては、家の購入申し込みをした後、売買契約をする前が最適です。
このタイミングであれば、他の人に先を越される心配もなく、不具合が見つかった場合には売買契約を締結せずにキャンセルできます。
まとめ
内覧する前には、いくつかの準備が必要です。
まずは、バーチャル散歩を行いましょう。
これは、インターネット上で物件の仮想散歩をすることです。
物件の内部や周辺の環境をよく確認することができます。
次に、採寸を行いましょう。
物件のサイズが自分のニーズに合っているかどうかを確認するためには、間取り図をもとに実際に計測を行う必要があります。
また、事前審査も行っておくことが重要です。
住宅ローンの審査を受ける前に、自分の収入やクレジットスコアを確認し、物件の価格帯に適しているかどうかを見極めましょう。
内覧の際には、いくつかの持ち物を用意しましょう。
まずは、間取り図です。
これは、物件の間取りや配置を正確に把握するために必要です。
また、筆記用具もお忘れなく。
内覧中に気になる点や質問が出てきた場合にメモを取ることができます。
さらに、メジャーやカメラもお持ちください。
メジャーは、物件のサイズを計測するために使用します。
カメラは、内覧で見た写真を撮影するために役立ちます。
内覧には、3つの主な目的があります。
まずは、「この物件が本当に欲しいかどうかを判断する」ことです。
実際に物件を見て回り、自分に合っているかどうかを確認することが重要です。
次に、「致命的な不具合があれば購入の検討をやめる」という目的もあります。
内覧中に、建物の構造や設備に重大な問題がある場合、購入を中止することも考えなければなりません。
最後に、「多少の不具合は事前に修理を依頼する」という目的もあります。
内覧中に、修理やリフォームが必要な箇所があった場合、事前に業者に修理を依頼することができます。
内覧時には、ポイントを押さえてしっかり見ることが重要です。
疑問や不明点がある場合は、遠慮せずに質問しましょう。
内覧を通じて納得できる物件と出会えることを祈っています。